世界を変えたいとか思わない俺と、ヒーローになりたい俺

この記事は闇 Advent Calendar 2013 - Adventarの19日目です。


なんか前回の記事を書いたjugyoさんが非常にインパクトの強い話をぶち込んできたおかげで、次の俺どうしようかって感じで困ってますが、私は普通に鬱屈してる感情を書くだけなんで、そんな面白い話は無いです。自分語りのオナニーをして終わりです。
変な期待をしてる人が居るかもしれませんが、私はマジで何も関わってないのでコメントのしようが無いし。

俺の経緯

私は大学生になるぐらいまで、ただPCでゲームして、エロ動画を見て2chを眺めているだけだった。
貧乏だったので、バイトして金溜めてPCを新調した時、古いPCを活用する方法を考えて、Linuxルーターを作る事にした。
そこからLAMP構成ってやつでプログラミングの真似事をやりだした。

実際の所、私はエロ動画及び画像の収集と管理を楽にするためにプログラミングやHTTPの仕組みを覚えた。
Referercookieを偽装したり正規表現スクレイピングライブラリで頑張ってHTMLからURLを切り出した。
ファイルからサムネイルを作ったりファイル名とパスをDBに突っ込んでブラウザから検索できるようにした。

今でも新しい言語で何かする時には、とりあえずエロ動画を整理するためのアプリケーションを書く。
作り慣れてるし、自分の役に立つからモチベーションが続きやすい。


その後、自作のカラオケ動画やニコ動に上がっているカラオケ動画を使ってPCでカラオケをする、という行為を効率化するシステムを作り始めた。
実は、これもエロ動画の管理の応用で作り始めたものだ。
要は動画を検索し、それを変換しキューイングし自動で再生するという処理を作れば良かった。
エロで蓄えた知識を趣味のカラオケに適用しただけだ。

このシステムをRailsで何回か作り直してたら、Railsである程度のアプリケーションが作れるようになった。


法律家になるつもりで入った法学部に全然向いてなかった事が分かったので、なんとなくやれそうなIT系に向きを変えて適当に就活をし、でかいSIerに入った。
そして余りのつまらなさに絶望した。
仕事の大半はメールで誰かをせっつくか、机上の空論に無理やり理屈を付けることだった。

とにかく社外に出ないと話にならんと思い、社外の勉強会に参加しまくるようになった。
Rubyコミュニティで何とか居場所を見つけられたので、継続的に参加するようになった。

そうこうしている内に辞めたさが限界に達して、もう駄目だって時に今の会社に声をかけられたので、渡りに船な感じで転職した。
まあ、そんなに悪い会社ではない。俺はそれなりに楽しく開発できてるし待遇も悪くはないと思う。
Twitterなんかに対する露出の仕方については、個人的には余り好きじゃないし、しばしば良く分からんと思うことはあるけど。

世界なんて変えられない

さて、何とか大手エンプラの世界から転職したのだが、要は嫌なことから逃げたのだ。
このつまらん会社を変えようなんて端から考えていなかった。
どうせ俺が何を言っても周りには伝わらないし、あのでかい組織で権限を獲得するころには自分自身が腐ってそして年老いていることは間違いないと思っていた。
だからさっさと逃げた。


最終的に自分が雇ってもらえて何とか自分の好きなRubyで開発が出来てるので、今はそれなりに何とかなっている。
Rubyと触れ、コミュニティと関わっていたおかげで、Rubyの本を書かせてもらえたりもした。
しかし、未来に対する不安感というのは余り消えてくれないものだ。
根本的に自分は働くのに向いていない。
朝は起きれないし、良く体調を崩す。正直、週に5日も働いていると月に1,2回は限界が来る。
そもそも仕事なんて、できればしたくないのだ。

いつまで経っても自分がしょうもない人間なのは、やりたくない事は沢山あるがやりたい事はさして無いからだ。
今もってなお、自分が作ろうと思えるものは、エロ動画の管理とカラオケを効率化するためのシステムぐらいだ。
世の中を変えたいなんて全然思ってないし、誰にも負けない程開発が好きというわけでもない。
結局の所中途半端なのだ。
エクセル方眼紙とそびえ立つクソを売って金に変えるような世界に嫌気がさして逃げてきた割に、じゃあ俺は何がしたいんだ?って考えると特に何も持っていない。


実際他の人がどうか分からないが、外から見てると皆熱意溢れる人に見える。
人生のリソースを開発者として生きることにちゃんと費しているように見える。
そんなに熱意を持って仕事しなきゃならんのか。
皆、意識が高過ぎるんだよ。開発による自己表現って何だよ。
そういうのが全然分からん。表現したい意思とか特にねえよ。
現場を変えるとか価値の提供とか、本当の所良く分からん。
無駄なことばっかやってたらつまらんってだけじゃないのか。
つまらないことで時間を無駄にしたくないだけなんだよ。


どうも俺は他人の幸せに対する想像力が無いらしい。
何に困っているかということに対する想像力が無いらしい。
見知らぬ他人を幸せにするために頑張ったりできない。
自分とタイプが異なる人間のために何かする気にはなれない。

厨二病としての俺

基本的に私は自堕落に生きていきたいただの駄目人間なのだが、一方でこじらせた厨二病患者でもある。
厨二というのはそう悪いものではないと思う。
エンジニアなんてものは、厨二でないと駄目だとさえ言える。
自分の中で厨二であることが一つの良心として働いている。


私にとって、カッコよさというものの基準は少年マンガや特撮ヒーローなのだ。それは今も変わっていない。
普段ギャグキャラだがやる時はビシっと決める男がカッコいいと思う。
誰からも省みられることもなく、己の正義のために孤独に戦うヒーローの姿に憧れる。
突然学校にやってきたテロリストを咄嗟の機転で冷静に撃退したいと思っている。


ダラダラと過ごしていきたい自堕落な自分が居る一方で、そんなことでグダグダやってるのは漢のやる事じゃねえ!と思う自分も居る。
正義の味方になりたい。誰よりも自分に対してカッコつけたい。
お前は、いつもジョジョを好きだと言いながら、誇り高き人間の魂に背を向けていられるのかと。


人間、自分の心の中には闇の自分と光の自分が居るものだと思う。
常にどちらが主導権を握るかで争いあっている。大体、闇側が優勢なんだけど。
でも、ギリギリのラインで自分の中の正義が発動して、何とか人間で居られているような気がする。


厨二病気質の人の中には、何かしらその当人にしか分からない憧れや正義があるんじゃないかと私は思っている。
だから、正しいことをやれる人は多分厨二病の一種なんだ。


今の所プログラミングをして何かを開発するという行為は楽しいと思っている。
見知らぬ他人のことは分からんが、近くの誰かの役に立てることは嬉しいと思う。
いつどうなるか分からんけど、出来るだけ楽しいと思えることで食っていきたい。
そして、普段腐ってても何かの拍子に自分の中の正義が発動した時に、それが阻まれないような環境が欲しい。
なので、零細企業でプログラマーをやっている。
別に大層な事はやってない。数百万の人が楽しめるサービスを作ってるわけじゃないし、生活の価値観が一変するような新しいサービスを生み出しているわけでもない。
近くにいるやりたい事がある人の手助けをしているだけだ。
それでも、前よりは楽しく生きている気がする。


後は、自分がコードを書いて開発するということに対して飽きないことを祈るのみ。
そうなったら、もう死ぬしかないような気がする。
自分の興味が続くかどうか、それがもっとも怖い問題だ。
他にも文系コンプレックスとか、数学が分からんとか、英語が喋れんとか、もうすぐ30だけどどうすんだとか、色々怖い問題あるけど…。


さて、プログラマーになっていよいよ3年目に突入する。
色々考えてしまったが、来年も程々にゆるく生きていこうと思う。