FreeNASでZFSなストレージサーバを構築する 運用編

前回のFreeNAS構築日記に、
sambaの反応が鈍いのは何故だろうと書いたが、
原因が分かったので、現在の運用状況と合わせて続きを書いてみようと思う。

sambaが遅かった原因

sambaの反応が鈍かったのは、store dos attributesが有効になっていたからだった。
オンにした記憶が無かったが、よく見たらWebUIの設定でチェックが入っていた。
(samba自体のデフォルト設定ではオフ)


これがオンになっていると、ディレクトリ参照時や、ファイル読み出し時に
かなりのオーバーヘッドがあって、やたらとレスポンスが悪くなる。
ZFS上でしか試していないが、Linuxext3とかUFS上で
利用している時にも、こんなにレスポンスが悪くなるのだろうか?
一人での利用で、このあたりは全然要らないのでオフのままが良さそうだ。

性能

store dos attributesに気付くまでに、何で遅いのかなあ、と色々考えていて、
その間に勢いでメモリを8G購入し、arcに割り当てたりしてしまった。
というわけで、最終的にはこんなスペックになった。

CPU Core2Quad Q6600
メモリ 8GB
ビデオカード 忘れた
NIC 1Gbps Intel EXPI9301CT


なんか、結構いかついNASになってしまった気がする。
せっかくなのでネットワークドライブとしてマウントし、
ベンチマークを取ってみた。

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CrystalDiskMark 3.0 (C) 2007-2010 hiyohiyo
                           Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
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* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s]

Sequential Read :    60.981 MB/s
Sequential Write :   107.008 MB/s
Random Read 512KB :    59.202 MB/s
Random Write 512KB :   103.230 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) :     9.989 MB/s [  2438.7 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) :    10.966 MB/s [  2677.3 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) :    76.032 MB/s [ 18562.4 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) :    31.928 MB/s [  7795.0 IOPS]

Test : 1000 MB [X: 32.2% (1700.7/5288.5 GB)] (x5)
Date : 2011/01/27 2:59:22
OS : Windows XP Professional SP2 [5.1 Build 2600] (x86)


Sequential WriteとRandom Write 512kで、100MB/sオーバー。
1Gbpsのほぼ限界まで出ている感じだ。素晴らしい。
しかし、何故かReadが遅い。(実用上、十分な速度は出てるけど)
ネットワークで引っ掛かってる気がする。


全体としては、ローカルにある単体ディスクよりスループットは早い。
流石に、SSDとかストライピングには劣るけど。
総額7万円ぐらいで、このレベルのストレージが出来りゃ、かなり満足ってところ。


動作も安定してきたので、適度に保険かけつつデータを集約中。
やっといい感じのストレージが出来た。
ヒューマンエラー対策のスナップショットもコマンド一発で楽に取れる。
こうなってくると10Gイーサが欲しくなってくるなあ。
NICで数十万、スイッチで数百万ぐらいするけど・・・。